思うこと、気ままに。

余白を持つこと。

2025-10-04 12:17:58
2025-10-11 04:52:31
目次

今年2025年、星たちの動きのなかで話題となったひとつに、土星のおひつじ座入りがありました。
土星は約30年でホロスコープを一周しますので、この星がおひつじ座にやって来るのは、およそ30年ぶりとなります。

5月にその瞬間を迎え、今この星は再びうお座に戻っています。この逆行は11月まで続きます。
土星がうお座へ入ったのは9月。約3ヶ月うお座を戻る土星は果たして何を手にして、再びおひつじ座へ帰ってくるのでしょうか。


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それは「自分に余白を持つこと」ではないか、と思うのです。

おひつじ座は強い自我を持ち、アイデンティティなどを象徴します。
生きていく上で、どのような考えに自分の軸を置くのか。それは人生という道を歩くうえで、最も大切なことのひとつです。

また、この星座には「戦い」だとか「せっかち」「攻撃」といった勇ましいキーワードも並びます。
前のめりに生きながら、自分軸を確立していく。これが、おひつじ座に与えられた生き方。

しかしそれだけでは、さすがに息切れしてしまったり疲れてしまいます。
にも関わらず、ボロボロの心と体を引きずるようにしながら何度でも立ち上がり、前に進むのがおひつじ座。

もっと力を抜いてもいいのに。もっとズルしたっていいのに。
そんな生き方ができないのは、アイデンティティ(自分に嘘はつけない)を象徴として持つ星座の宿命なのかもしれません。

そんなおひつじ座の心に一石を投じたのが、土星。この星には、おひつじ座のような勇ましさはまったくありません。
むしろじっくり時間をかけながら物事を進め、ゴールへと近付きます。

おひつじ座にしてみたら、そのペースはあまりにも遅い。時には抵抗したり、責め立てたりしたこともあったでしょう。
しかし、そんなことにはまるでノーダメージなのが土星。この星には「忍耐」だとか「保護」「変化しにくい」といった性質が与えられているから。
どれだけお尻を叩かれようが、マイペースで我が道を進んでいきます。

自分とは真逆のタイプの流入に、さぞおひつじ座は混乱し、驚き、戸惑いを覚えたことでしょう。
しかしこの出来事は、おひつじ座にひとつの疑問を残しました。

「もしかして、そんなにガツガツ生きなくてもいいんじゃないのかな?」
「もう少し、ゆっくりしたり時間をかけて進んでもいいんじゃないのか?」
土星の登場は、おひつじ座に生き方を見つめ直すきっかけを与えたのです。

一方、当の土星がおひつじ座にいた3ヶ月のあいだに抱いた感想は?と言うと「なかなか激しい相手だった。しかし攻略できない相手ではないな」というもの。
土星はおひつじ座に、自身と通じるものを感じていました。

土星はやぎ座のルーラー。やぎ座とおひつじ座は、同じ活動宮。行動パターンが同じなのです。
それが積極的に動く「活」なのか、規律を何が何でも守るという守備的な「活」なのかの違い。

「このやんちゃなおひつじ座にルールというものを教えてあげたら、もっとそのポテンシャルが活きるのに」
「このおてんばなおひつじ座に仕組みを持たせたら、動きにムダがなくなり余白ができるだろうに」

エレメントの火(おひつじ座)と土(やぎ座)の組み合わせは火、つまりおひつじ座が負けます。
土が火の勢いを弱めるのです。でもそれは、新しいおひつじ座の始まり。

負けても立ち上がる。それは前に書いた通り。
そういう意味では、おひつじ座はやぎ座に負けると言うよりは「リニューアルの機会を与えてもらった」と書いたほうが、真理に近いのかもしれません。

約30年ぶりに起こる「おひつじ座、フルモデルチェンジの本格化」に向けて土星が取った作戦は、おひつじ座が持っている器を大きくすること。
そのために一度うお座へ戻り、この星座が得意とする寛容さを再度学んでいると捉えると、この先30年の生き方をどうすればいいのかが、うっすら見えてくるというものです。

こんなにもテクノロジーが進化したのに私たちは相変わらず忙しく、毎日があっという間に過ぎていきます。
そのスピードの速さについていけなくて、心を病む人がたくさんいます。

果たしてこれが、私たちが生きたかった未来だったのでしょうか?

もっとゆっくり。自分のペースで、自分の人生を生きたかったはず。
そのことに気付かせ、そして実際にそうさせるために土星は今年、おひつじ座にやって来たように思うのです。

そのために力を貸すのが、うお座。うお座もまた、おひつじ座とは反対にゆっくりペースの星座です。
しかも多くのことを受け入れます。そのために境界線を持ちませんが、その任務は土星がきっちり担います。

土星は枠を象徴します。うお座の寛容さと土星の枠は、おひつじ座に「自分だけの境界線」を持たせることでしょう。
それは常識だとか過去の自分では定義付けられない、新しくなった自分だけの境界線。
いや、アイデンティティに沿った「本来持ちたかった線」なのかもしれません。

境界線を引くことは精神的、体力的、時間的に余白や余裕をもたらします。
余白がなければ、相手やまわりが許せない。
境界線を引いてこなかったから、相手の問題と自分の問題をゴチャ混ぜにしてきた。

余白や余裕があると、私たちは自分に優しくできます。
そしてまわりとも、適切な距離感を保つことができます。

そのことを教えるために。実践させるために。
土星は、おひつじ座へやって来たのかもしれません。

【参考資料】
誰かのために生きすぎない(藤野智哉 箸)

大原佳代子

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大原佳代子

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